熊本県南部に豪雨をもたらした梅雨前線は北上して九州各地で川の氾濫や浸水を引き起こし、現在も九州全域にわたり高いレベルの警戒状態が続いている。
当地、広島市でも昨日は200ミリを超える雨量を記録し、本日7日も予想として200ミリを越えると可能性があるとされる。記している現在(午後3時)、各所で避難指示、勧告が出ている。浸水や土砂崩れ等について最大限の警戒をしなければならない。

今なお続く新型コロナのパンデミック、災害をもたらす豪雨を目の当たりにして、自然に対して無力であることをつくづく痛感させられる。

さて、自分らの仕事に話を戻すと、こんな気象状況にも関わらず本日も予約の患者さまは一人のキャンセルもなくご来院いただいている。本当に、感謝する次第であるとともに、しっかりと責務を果たさなければと身が引き締まる。
ただ、現況を鑑みれば状況をみつつ、昨日に続き,休診、予約いただいた患者さまにキャンセルのお電話を差し上げなければならない。

”災害”、”医療”、”歯科”なんて用語がなかった時代には、信仰やおまじないなどに頼る以外に身を守る、痛み等の不具合を回避する術がなかった。

先日、記事にした”アマビエ”なんて妖怪の逸話もその一つ。
そして、歯の痛み。
これも、そんな時代には古今東西問わず最大の恐怖であったとされることは様々な資料より明らかになっている。

以前、アメブロに載せた幾つかの記事をここであげておく。

『「よはい草」届く 奇妙な歯痛のお呪い(おまじない)』

「よはひ草」は昭和2年ライオン歯磨本舗が「歯展」を東京,大阪,名古屋などで開いた時の資料をもととして編集され,昭和3年~6年までの3年間に計6冊が刊行された.本書は歯に関する古医書の考証から文献の出典や記録又,伝説,迷信から揚枝,歯磨,意匠,染黒歯など,歯学史上のみならず文学,風俗学,人類学など歯に関する極めて重要な文献資料の大集成である. * 鈴木 …

『歯ブラシ探訪 「塩地蔵」』

先のエントリーに関連して歯にまつわる地蔵を調べていたところ,全国各地に「歯痛地蔵」と呼ばれるものが多く存在することがわかった。今日ほど歯科医院が溢れかえっていないその昔には,歯の痛みはたいへん身近でお願いする機会が多かったことがうかがえる。 「歯痛地蔵」の多くは,手で患部となるあごを押さえている造形がなされていることが多い。 …

自然には無力、為す術は守ることである。