今日は午後から休診、いわゆる半ドンである。
私たちの学生の頃は土曜日の午前中は授業、午後から休みで、これを半ドンといった。
今では死語なんだろうと思いながら、タイプしている。

緊急事態宣言、県をまたぐ移動の解除後を過ぎた頃より、ここ広島市紙屋町のウィークデイの昼時は、100%とまではいかないものの、それに近い会社員、買い物客の往来の様子が見てとれる。


ただ、違うのは皆マスク姿で、シャッターの閉まったままの店舗がポツリポツリ眼前にあること…

当クリニックでも5月末頃より、自粛されていた患者さんの来院が増え、6月初旬頃からはほぼ以前のような診療状態に戻った。
ただ、コロナに対する予防策は手を抜けず行い続けなければならず、待合での密状態を避けるよう来院予約の調整を行っている。
患者さんにはご迷惑をおかけしてしまうことがあるのが、心苦しい限りである。

歯医者の休日午後といえば、優雅にランチなんて想像されるかもしれないが、私の場合、溜まった(溜めまくったが正確な表現)診療以外の事務関連、雑務等々を掃く時間になっている。
今日のスケジュールは業者とのアポイント2件、遅れている紹介患者さんの案件4件、そして技工である。
恐らく、帰宅はいつもどおりになるだろう。

ここで少し、上述、ご紹介患者さんの案件について記しておきたい。
私の専門は歯科インプラント治療で、他院からのご紹介で手術その他の関連治療も行っている。


ご紹介の中には、インプラント治療において非常に重要な埋入手術のための診断、とくにX線CTによる画像診断および手術のためのシミュレーション分析のご紹介も請け負っている。
この試みは、もう20年近くにもなる。
始めた当初は、歯科用CTも一般には普及しておらず、前任の病院の医科用CTを利用して分析を行っていた。CT撮影、シミュレーションまでの試みは当時としては珍しく、広島の民間病院では初めての試みであった(下画像は、その当時の様子)。
頭部の位置決めや固定方法、X線の照射条件について、放射線技師さんととも試行錯誤しながら決定、撮影していたのが懐かしい。

CTの撮像データからは、単に解剖学的な様子の確認のみならず、骨の質等も把握でき、手術の際の事前情報として多くのことを得ることができる。また、このデータは、撮影方法に手を加えれば、ガイドサージェリーと呼ばれるコンピュータ支援手術のための治具製作も可能である。
これまで、ご紹介されたケースは2000を越え、私の知る得る限りご紹介元での手術時の事故等は起きていない。嬉しい限りである。

シミュレーションを行っている際には、いつも自分であるならばこのケースをどう処置しようと考え分析を進める。自分自身にも非常に有益な事前トリーニングとなっている。

書き始めたら止まらなくなる。
仕事の続きをしよう。今日はここまで。